障害者加算と住まいの費用は、次のように分けて確かめると整理しやすくなります。

  • 障害者加算:判定に使う資料と、地域ごとの金額。
  • 住まいの費用:家賃の基準と、敷金などが認められる条件。

01生活保護の申請に障がい者手帳は必要ですか?

相談窓口で申請について話す様子

手帳が手元になくても、まず「生活保護を申請したい」と伝えてください。
申請する権利のある方が意思を伝えれば、申請書を渡す扱いがあります。
生活保護の対象にならないことが明らかな場合も同じです。

ただし、この決まりには、手帳がある場合・ない場合については書かれていません。

「手帳がない場合、どの資料が必要ですか」と聞いてみましょう。
必要な書類は、申請した後から保護が決まるまでの間に出すことも認められます。

書類が全部そろっていなくて迷ったら、申請したい気持ちと、今ある資料を分けて伝えましょう。
申請の際に、資料を早めに出すよう求められる場合はあります。
ただし、申請から決定までの間に出すことも認められます。

申請書には、次のようなことを書きます。

  • 生活保護を受けようとする理由。
  • 持っている財産や収入の状況。
  • 仕事や仕事探しの状況。
  • 扶養義務のある親族などから、援助を受けている状況。
  • ほかの法律に基づく支援を受けている状況。

相談前に、次のことを短くメモしてみてください。

  • 生活費の何に困っているか。
  • 今の住まいで何が不安か。
  • 今出せる書類は何か。
  • まだ準備できていない書類は何か。

申請を受けると、生活保護を担当する機関が、保護が必要かどうかや支援の内容を決めます。
結果は、申請した方に書面で届きます。

生活保護の申請と、次に説明する障害者加算の判定資料は、分けて聞いてみましょう。

02障害者加算の対象や金額はどう調べますか?

加算について電話で確認する手元

対象になるかは、障がいの程度を判断する資料と、加算の対象区分を照らして確かめます。

金額は対象区分のほか、自宅で暮らしているか、入院・施設入所中かで変わります。
自宅で暮らす場合は、地域の区分である「級地」によっても異なります。

障がいの程度は、原則として次の資料で判断します。

  • 身体障害者手帳。
  • 国民年金証書。
  • 特別児童扶養手当受給証明書。
  • 福祉手当認定通知書。

判定に使う資料は、身体障害者手帳だけではありません。

手元の資料を整理して、次のように聞いてみてください。

  • 「この資料で判定できますか」
  • 「ほかに何を用意すればよいですか」

加算額の表には、「(2)のア」と「(2)のイ」の二つの対象区分があります。

ただし、この金額表だけでは、それぞれの区分に当てはまる具体的な条件は分かりません。

自分がどちらに当てはまるか、判定資料を示して聞いてみましょう。
その際は、「対象区分」「級地」「月額」の三つを確かめてください。

障害者加算の月額は、次のとおりです。

生活している場所・級地 「(2)のア」の月額 「(2)のイ」の月額
在宅・1級地 27,460円 18,300円
在宅・2級地 25,540円 17,020円
在宅・3級地 23,620円 15,750円
入院・対象施設への入所 22,850円 15,230円

表の施設入所には、対象となる社会福祉施設や介護施設への入所が含まれます。

ただし、どの施設が対象になるかは、この金額表だけではすべて確認できません。

入所中の方は、施設名を伝えて「表のどの欄を見ればよいですか」と聞いてください。

東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県でも、同じ都県の中で級地が異なります。

主な地域の例は、次のとおりです。

級地 地域の例
1級地―1 東京23区・八王子市、横浜市・川崎市、さいたま市・川口市
1級地―2 千葉市・市川市・船橋市・松戸市・習志野市・浦安市
2級地―1 羽村市、海老名市、川越市、柏市

上の月額表では、1級地―1と1級地―2は、どちらも「在宅・1級地」の欄を見ます。

級地は、原則として世帯が住んでいる場所か、現在いる場所に基づいて決まります。

たとえば、自宅で暮らす横浜市の方は、対象区分に応じて月額27,460円か18,300円です。

自宅で暮らす柏市の方は、対象区分に応じて月額25,540円か17,020円です。

自分の区分は、資料をもとに聞いてみましょう。
その後に、住所による級地を確かめると整理しやすくなります。

03障害年金と生活保護・障害者加算はどう関係しますか?

年金と生活保護の関係を相談する場面

国民年金法などに基づく対象の年金は、月ごとに分けて生活保護の収入として扱います。
一方、国民年金証書は、障害者加算の判定に使う資料にもなります。

「収入としての扱い」と「加算の判定に使う資料」は、分けて考えましょう。

収入として扱うのは、国民年金法や厚生年金保険法などに基づく給付です。
そのうち、1年以内の期間ごとに支給される年金や手当が対象です。

実際に受け取った額は、原則として、受け取った月から次に受け取る月の前月までに分けます。
分けた額を、それぞれの月の収入として扱います。

入金額を確かめるときは、「何か月分に分けるのか」も一緒に聞きましょう。

障害者加算では、国民年金証書が障がいの程度を判断する資料の一つです。

ただし、資料についての決まりには、年金を受けているだけで加算の対象になるとは書かれていません。

対象区分に当てはまる具体的な条件も、加算額の表だけでは分かりません。

相談するときは、次のように質問を分けてみてください。

  • 「受け取った年金は、何月から何月までに分けますか」
  • 「各月の収入として扱う額はいくらですか」
  • 「国民年金証書で、加算の判定ができますか」
  • 「加算の対象区分と月額は、どうなりますか」

自分の生活保護費については、「年金や加算を含めると、いくらになりますか」と聞きましょう。
年金は原則として月ごとに分けて収入として扱い、加算には別の対象区分があります。
この二つを質問の目安にしてください。

説明を受けたら、次の金額を別々にメモしましょう。

  • 年金の入金額。
  • 月ごとの収入として扱う額。
  • 障害者加算の月額。

年金と加算のどちらの説明か分からなくなったときも、メモがあると質問を整理し直せます。

04障がいに合う住まいの家賃や引っ越し費用はどう考えますか?

段差の少ない住まいを内見する様子

東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県では、敷金などの特別基準の倍率は、いずれも4倍です。

ただし、何の金額に4倍を掛けるのかや、個別に認められる条件は、この設定状況の表だけでは分かりません。

候補の部屋の家賃を4倍すれば使える金額が分かる、とは、この表からは判断できません。

まずは、次の二つを聞いてください。

  • 「何の金額に4倍を掛けますか」
  • 「私の場合、敷金などはいくらまで認められますか」

家賃については、引っ越しに敷金などが必要な方に関する決まりがあります。
通知で定められた「特別基準額」以内の家賃の住まいへ移る場合のものです。

ただし、ここで取り上げた決まりには、特別基準額の具体的な金額は書かれていません。

部屋探しでは、次のように金額を聞きましょう。

  • 「希望する地域で、今回の引っ越しに使う家賃の基準額はいくらですか」

障がいに合う部屋を考えるときは、希望と、今の住まいで困っていることを書いてみてください。
次の質問を使うと、整理しやすくなります。

  • 段差や階段について、相談したいことはありますか。
  • 室内の移動や設備の使い方で、困っていることはありますか。
  • 通院のための移動で、伝えておきたいことはありますか。
  • 候補の部屋では、どの困りごとを解消したいですか。

特別基準による費用は、生活保護を担当する機関が判断します。
その世帯をどう支援するかという方針に基づく判断です。
欠かせない特別な必要があると認めた場合に限り、費用を認めることができます。

相談では、希望する設備と、それが必要な理由を一緒に伝えてください。

引っ越しの際に敷金・礼金・火災保険料などが必要になる例には、次のような場合があります。

  • 病院や施設を退院・退所するときに、戻る住まいがない場合。
  • 退職などで、社宅から引っ越す場合。

これは例であり、この場合だけに限られるわけではありません。

自分が引っ越す理由を伝え、必要な費用を項目ごとに聞きましょう。

敷金などを認めるための資料には、次のものが挙げられています。

  • 引っ越しに関する指導などを記したケース記録の写し。
  • 契約内容を確認できる書類。

ただし、書類を出す時期や契約前の手続きは、ここで取り上げた決まりだけでは分かりません。

相談用のメモには、次の質問も加えてください。

  • 「敷金・礼金・火災保険料は、それぞれ対象になりますか」
  • 「契約内容を確認するために、どの書類が必要ですか」
  • 「書類はいつ出せばよいですか」
  • 「契約はどの段階で進めればよいですか」

家賃、敷金など、荷物を運ぶ費用は、分けて質問しましょう。
荷物を運ぶ費用も含め、引っ越し費用のどこまでが対象になるかは、ここで示した敷金などの決まりだけでは判断できません。

候補の部屋について、家賃、初期費用の内訳、暮らしに必要な条件を1枚のメモにまとめてみてください。

部屋探しの不安や希望を整理したい方は、サポルムにLINEで相談。